バウハウス留学生山脇道子の事

山脇道子

バウハウスへの日本人留学生の一人に山脇道子がいる。山脇道子はお茶の水東京高等師範学校付属幼稚園、お茶の水東京高等師範学校附属小学校、お茶の水東京高等師範学校附属高等女学校を卒業している。そして婿養子となった山脇(旧姓藤田)巌と結婚、一緒に1930年にバウハウスに留学している。山脇道子の回顧録「バウハウスと茶の湯」(新潮社)のカバーには「茶の湯の世界に生まれた20歳の日本人女性が、太平洋と大西洋を渡航してモダンデザインの源流をなす造形大学バウハウスに入学。カンディンスキーやアルバースから親身な指導を受け、クレーの前で日舞を踊り、ミース・ファン・デル・ローエとすき焼きパーティー・・・。黄金のモダニズム期を痛快に生きた「おしゃまな」モダンガールの回顧録。」とある。山脇道子はバウハウスでテキスタイルを研究し、帰国後は自由学園工芸研究所などで、後進の指導に当たった。私も大学では被服学を専攻した。山脇道子は私にとって、素晴らしい大先輩と思える。山脇道子の辿った道を研究したい。

(西塚典子 日本バウハウス協会事務局研究員)

2021年2月5日