構 成 学

グロピウス

日本バウハウス協会発足にあたり、事務局で仕事をするようにお誘いを受けた。最初場違いの感じを受け、辞退しようかと考えた。

私は大学では家政学部被服学科に籍を置いていた。かつ専門は「被服構成学」であった。グロピウスが構成学(Gestaltungslehre)という学問を創ったという事は授業で教わったような記憶がある。大学で習った構成学の創始者グロピウスとバウハウス初代校長のグロピウスが同一人物であることを知り、大いに驚いた。バウハウスでは構成学が教授された。構成学とは芸術やデザインに共通する色彩や形態の造形要素を追求する学問である。それまで、経験にゆだねられてきたことを科学的手法で解決しようとするものである。バウハウスの時代では写真が構成学の武器として使用された。

協会に籍を置かせていただいたことに大変感謝し、微力ながらバウハウスとテキスタイルの関係を中心に研究を進めていければと考えている。

(西塚典子 日本バウハウス協会事務局研究員)

2020年12月25日